後鼻漏による咳・喉痛

耳鼻科受診されて喉が痛いと訴える患者さんが多くいらっしゃいます。

同じように咳も止まらず、苦しんで来られる患者さんも多いです。

その原因に「鼻が感染しているための後鼻漏による炎症」というのがあります。

喉が痛いのに、「なぜ鼻が原因なの？」と不思議ではありませんか？

炎症によって出る鼻水は前の方へ流れる前鼻漏と、喉へ落ちていく後鼻漏があります。

この後鼻漏が咳と喉の痛みの原因なのです。

（後鼻漏は喉へまわって落ちるので痰と混同されやすいですが、耳鼻科を受信したときわかることが多いのです。）

軽度の後鼻漏は見落としがちですが、たいてい、アーンと口を開けて、喉の奥を診るだけで容易に観察することができます。

↓　白いものが後鼻漏です。

慢性的な咳の原因となることが多く、後鼻漏を治すことで、嘘みたいに咳が止まることがあります。

鼻漏と鼻閉は細菌性鼻炎によるものとアレルギー性鼻炎によるものとがあります。

ここで注意したいのが細菌性による鼻炎です。

この時の鼻汁は可能性細菌・膿を含んでいるので、そのまま喉へ落ちると喉の炎症の原因になります。それが喉の痛みの原因です。

咳はその時の刺激（気管に入るなど）で起こるので、後鼻漏がなくなれば完治します。

（そういう理由で、普通の咳止めは効きません）

治療方法は、耳鼻科の治療と薬です。もとになる疾患の慢性副鼻腔炎があるときは手術をすることもあります。

ＦＲＯＭ：麒麟調剤薬局