ウイルス感染による皮膚病について |
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● 単純ヘルペス |
どういう症状? |
かぜをひいたとき、くちびるのまわりにできる小さな水ぶくれがこれです。これは"口唇[こうしん]ヘルペス"ともいいます。1つのこともありますが、同時に2、3個でき、むらがっていることもあります。なかには、からだに広くできることもあります。軽い痛みがあります。すぐにつぶれて、あとにびらん面を残します。この取り扱いがわるいと、とびひになることがあります。 |
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どのようなときに起こるの? |
かぜによるほか、いろいろな発熱、直射日光に当たったあと、アスピリンなどの薬をのんだあと、月経前後にくり返してできることもあります。一度これができると、たびたび再発するので困ります。そういったものを"再発性ヘルペス"と呼んでいます。 |
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治療法 |
アシクロビルの単純ヘルペスに対する効果が注目されています。外用、内服、点滴静脈注射を、症状に応じておこないます。 |
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● 帯状疱疹 (帯状ヘルペス) |
どういう症状? |
はじめは、頭痛、腰痛、そのほか神経痛のような痛み、だるい感じがあります。それに続いて、痛みのある皮膚に、米半粒大ぐらいの赤い発疹が5、6個ずつむらがってでき、それが全体としては線状、または帯状に並んできます。だんだん、小さな水ぶくれが目立ってきます。1つ1つの水ぶくれの内容は、はじめは透明で、そのまわりの皮膚が赤くなっているのが特徴です。だんだん内容は濁り、なかには出血しているものもありますが、水ぶくれの中心部が黒くなって、へこんでいくのが特色です。また、ほとんど片方だけにできます(片側性)。 |
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治療法 |
1. 最近アシクロビルなどの抗ウイルス薬が使われています。 |
2. 痛みをとるために、非ステロイド性の抗炎症薬の内用、または外用。 |
3. ビタミンB12の内服も痛みをとめ、あとをきれいに治します。 |
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治療上注意しなければならないのは、目のまわり、つまり三叉神経[さんさしんけい]の領域に一致する部位にできるものに、眼球病変を起こすことがあることです。高齢者ではあとに長く神経痛が残ることがあります。この「帯状疱疹後神経痛」を残さないためには、できるだけ早期に治療をはじめることが必要です。 |
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------抗ウイルス剤について-------- |
● 内服薬 |
ゾビラックス(一般名:アシクロビル)…1日5回服用が理想。 |
バルトレックス(一般名:バラシクロビル)…1日2〜3回服用でOK。 |
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● 外用薬 |
ゾビラックス軟膏…適応は単純疱疹のみ |
アラセナーA軟膏…帯状疱疹、単純疱疹どちらにも有効。 |
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予防と対策 |
ウイルス性の疾患なので、完全防御は、難しいかもしれませんが、日頃からの体調管理が大切です。もし、かかってからでも、症状悪化を防ぐため、十分な休養をとるように心がけましょう。 |
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FROM:あかね薬局 |