手足口病について |
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5月〜9月にかけて小児科に行くことの多い保護者の方はこの病気の名前を良く聞くのではないでしょうか? |
名前の通り、手や足、口に水泡ができるのが主な症状ですが、初めの数日は発熱を伴うこともあります。 |
ただ、熱と言っても高熱になる子供は約3割程度で、熱が出ない子も半数以上います。 |
また発疹の部分は痛みやかゆみはほどんど起こりません。しかし、大人に感染した場合は発疹の部分にかゆみや痛みを生じる場合が多いようです。 |
病状も軽く、水泡自体も1週間もたたずに消えてしまいますが、まれに髄膜炎を起こしたり、口内炎がひどい小さな子供では食事が取れず、脱水傾向になることもあります。 |
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<病原体> |
手足口病のウイルスは、もともと胃腸かぜウイルスの一種です。 |
正確には1種類のウイルスではなく、10種類以上のウイルスが関与しているので予防接種もなく、何度も罹患する可能性があります。ただし、同じ種類のウイルスが原因となり再発するケースは少ないです。 |
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<感染経路と予防> |
おもな感染経路は、風邪と同じように鼻汁、唾液など粘膜からの感染です。水泡を直接触れることでの感染の可能性はゼロではありませんがそれほど高くないといわれています。 |
つまり、予防策としては風邪同様にこまめなうがい、手洗いをすることが大切になります。 |
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<治療と合併症> |
手足口病は先述の通り、ウイルス感染症なのでもちろん他の子供にうつる可能性があります。しかし症状も経度であり、ウイルスは一度感染してしまうと鼻汁から約2週間、便からも約5週間もの間、ウイルスを排泄し続けるため、隔離のしようがありません。 |
薬物療法も熱が出た時は、一般的な風邪の症状を抑えるような薬が処方されますが発疹に対しての塗り薬は必要ありません。ただし、水泡がつぶれてしまうと細菌感染する恐れがあるので抗生物質の軟膏を処方する場合があります。ですので、水泡がなくなるまではプールや鉄棒などは避けるようにした方が良いです。 |
また、前述のとおり、隔離する必要がないので発疹以外の症状が収まれば学校や幼稚園などを休む必要もないでしょう。 |
ただし、まれに髄膜炎を起こすことがあるので、頭痛・吐き気・けいれん・高熱などの症状がひどく出るときはすぐに病院に受診した方がよいでしょう。 |
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FROM:みさき薬局 |